1型糖尿病(IDDM,インスリン依存型糖尿病)で愛知県・岐阜県の患者・家族会

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2019年度総会および講演会の報告

 2019年度定期総会・講演会を4月7日(日)にウインクあいちにて開催しました。午前の総会は、出席正会員数140名(うち委任状提出116名)で、全正会員数244名の1/4を超えましたので成立しました。昨年度の事業報告と決算報告、今年度の事業計画と予算が審議されすべて承認されました。
 
 
 
 
≪記念講演≫「ともに5840日~
講師:田中佑軌さん

 午後の記念講演会は、1型糖尿病患者本人の田中佑軌(ユウキ)さんから貴重なお話を頂きました。田中さんは病歴16年の会社勤めの社会人です。ポストキャンパーのリーダーで1型糖尿病患者の中ではちょっと変わった血糖コントロールをしており、その貴重な体験談をもとにした講演を頂きました。
 病歴16年現在愛知日産勤務の27歳、発症当初は小学5年生、最初はいつ帰れるのかわからない不安、一生治らない、好きなものは食べられない、自分で自分の身体に針を刺し続けなければならない、チャーハン大好きで注射大嫌いなユウキ少年には絶望しかありませんでした。
 血糖測定が出来るまでが大変で、退院後にも再入院して合計で半年くらいは血糖コントロール不良で入院していた絶望の少年がキャンプと出会い変わりました。
 キャンプ参加前は、どうせつまらない、患者同士の傷の舐めあいだと思っていたのが、行ってみると、非日常の世界、周りもみんな血糖コントロールが当たり前という環境で、楽しい夢の時間、同じ病気の仲間とキャンプに行きたい! とキャンプ大好き少年に変わりました。
 中学に入ると、いろいろな気持ちが強くなり⇒好きな物を食べたい⇒先生の言う通りしても下がらない⇒血糖測定をしたくない⇒測るのをやめてみよう!ということで血糖測定をやめてしまいました!
 当時はHbA1c12くらいで今度は、注射を打ちたくない⇒やめる⇒だるい⇒Rだけでも打つか?⇒
深夜高血糖で起きる⇒持効型Nだけで生活⇒ベースと速攻型の組み合わせが有効と感じる⇒好きな物を食べてみよう⇒先生の指示と違う⇒自分で調整⇒とりあえずやってみよう(なんとか       する)⇒誰になんといわれても我流を通してきたそうです。
 高校生になるとサマーキャンプはキャンパーからスタッフへ、趣味の自転車を始め、そして愛知日産へ就職し念願の整備士になりました。ハンディがあるのなら人一倍の強みを持つという信念で難関の国家一級自動車整備士資格をとり、現在に至っています。
 最後にユウキさんにとって1型糖尿病とは?
「新たな課題をくれる存在、そして私の個性として人生に色付けしてくれる存在です」
 会場から、血糖測定器は今でも使っていませんか?という質問に「中学2年生から使っていない」と回答したユウキさんに医療者の木村先生と貝沼先生は苦笑いをしていました・・・・・。
 
 
≪記念講演≫
「1 型糖尿病への公的支援(社会福祉的支援・経済的支援)の現状と課題」
講師:認定特定非営利活動法人 日本IDDM ネットワーク 理事長 井上 龍夫 氏

 当会の上部団体の井上理事長から、表題について貴重なご講演をいただきました。現在、1型糖尿病は20歳以降の成人発症も全体の半分くらいで決して少なくなく、またインスリン補充は一生継続するにもかかわらず医療費助成や手当金は20歳で終わってしまうのが現状です。日本IDDMネットワークでは現在、年齢制限のない医療費助成の「指定難病」認定に力を注いでいるそうです。しかし様々な理由により、まだ認定には至っていませんが今後も認定の実現のために活動を続けていかれるとのことです。
 医療費助成制度の小児慢性特定疾病は自己負担限度額が一般は月額1万5千円ですが重症認定されれば月額1万円で、1型糖尿病の場合はほとんど重症扱いになるはずなのにそうではないので、井上会長は「おかしい!」と言われてました。
 特別児童扶養手当は保健所ではなく役所への申請で、対象は20歳未満の患者でインスリンが必須で介助が必要な2級に認定され、扶養義務のある人の年収が限度内であれば月額34430円が支給されるようです。主治医の診断書の書き方による差があり、また役所の判断にも差があるのが現状とのことです。
 障害年金制度では、障害厚生年金は3級まで、障害基礎年金は2級まで、20歳以下の発症や国民年金者は対象外で90日以上のインスリン治療で内因性のインスリン分泌が枯渇している等の条件によって年額70万円くらいの支給の可能性があるそうです。
 しかし、上記のいずれの制度も、理解することも条件をクリアすることも簡単ではありませんが、井上会長は「もっと学んでほしい!役員も!」と言われておりました。はい、勉強します!