平成24年8月10日から14日まで、第39回東海地区小児糖尿病サマーキャンプが、四日市市少年自然の家で開催されました。小3~中3の34名のキャンパーと、年少~小2のプレキャンパーとその家族が参加しました。そして忘れてはいけないのが医師、看護師、栄養士をはじめとする180名をこえるスタッフの皆様です。当会役員は、一泊二日のプレキャンプの運営を担当しました。 ここでは、プレキャンプの様子をお伝えします。
1日目、お昼に集合し、体育館で全体での開会式を実施。キャンパーの紹介のあと、サマーキャンプ実行委員長である“あいち小児保健医療総合センター”の濱島先生から、「多くの仲間を作りましょう」、施設の方から、「たくさんある自然を楽しんでください」と挨拶をされました。
開会式の後、プレキャンパーは広間に集まりさっそくおやつタイム。もちろんその前に血糖測定とインスリン投与です。子どもたちは親の手をかりながら、また見守られながらも手慣れた手つきで注射をしました。最初こそ家族だけで集まっていましたが、その後、屋外で宝探し、水鉄砲、シャボン玉を楽しみ、食事をはさんで、射的、縁日ゲームで遊んでいるうちにすっかり打ち解けお友達に、笑顔と笑い声でいっぱい。特にパパと患者の参加が目立ち、カーボを計算しながら分け合っての食事は、ほほえましく思いました。
子どもたちが交流を深めている間おとうさん、おかあさんは、
・ソレイユ千種クリニック木村那智先生による糖尿病勉強会
・中濃厚生病院坪内肯二先生、三重病院藤澤隆夫先生、大同病院水野美穂子先生との相談会
・日本IDDMネットワーク井上龍夫理事長のカーボカウント勉強会
で、日頃不安に思いながらも相談できずにいたこと、悩んでいたことをお互いに共感し合い、最新の情報に明るい希望をいだいたり 有意義な時間を過ごしました。
親たちが真剣に勉強している最中1人の女の子がお友達の低血糖を気にして血糖測定器をとりにくると次々と子どもたち自ら測定、捕食をしだし、仲間意識を強く感じた瞬間でした。
2日目、朝食のあと、子どもたちは、野外散策へ、山を登って展望台へ、山登り大変だったけど、自然を楽しみました。お昼の野外炊飯はホットドックとポトフ、フルーツポンチ。2日目唯一の男の子プレキャンパーのN君は女の子パワーにおされぎみではあったものの、リーダーシップを発揮し、はりきって火おこしのお手伝いをしていました。すっかりうちとけた女の子たちは先を競争して心からの笑顔でホットドック作りに挑戦していました。
みんなで頑張って作ったホットドック、できあがりは、ちょっとこげてしまって60点!こげてしまったホットドックは、男性役員のお口に・・・・子ども達は、おいしく頂きました。お昼を食べて閉会式。濱島先生から、「2年生の子は、来年本キャンプに参加してください。小さい子も、プレキャンプに参加してください。」と挨拶されました。たった2日なのにしっかり成長の足跡を見せてくれた子どもたち。また来年のキャンプ、いえ、その前に今度はクリスマス会で会おうね、と近々の再開を誓い、すべての子どもたちは晴れやかな表情で閉会式を終えました。
親御さんも子ども達も、同じ病気を持った人と関わることは普段ありません。今回、親同士で、普段の生活で、どうしてよいかわからないことを相談できたりお互いアドバイスしあったり、子供たちは同じ病気のお友達ができました。このキャンプで、決して一人ではない、心強い先生方やたくさんの頼もしい仲間、関係者の力強いサポートがあるとわかり、改めて感謝を強く感じた貴重な体験だったと思います。この経験を今後に活かし、病気に負けず、明るく前向きな生活を送ってもらえると思います。
参加された方の感想です
ご寄付ありがとうございます
「第39回東海地区小児糖尿病サマーキャンプ」に対し、会員の方からご寄付をいただきました。皆様の善意が、子どもたちが、「一人で悩むことはないんだ。」「多くの人に支えてもらっているんだ。」ということに気付く体験につながっています。紙面をお借りして感謝申し上げます。ありがとうございました。